日本商工会議所と全国観光土産品連盟が1269点の土産品から優れた商品を選定。特に優秀な商品に授与される大臣賞と日商会頭賞を1品ずつ紹介する。
静岡市で昭和21年から建築工事業を営む「ももぞの沖工務店」がつくる民芸品〝みきのくち〟「経木組細工(きょうぎくみざいく) えんむすび」がこのたび、日本商工会議所会頭賞に選出された。みきのくちとは、自然崇拝を祖とする神道において、神を宿らせるための飾り物。ほかにも商売繁盛や縁起物といった役割も担い、竹、木、紙などを編んだものが、全国各地において独自の形で伝承されてきた。
しかし、熟練を要する技巧の高さから、つくり手である職人が減少。生活様式の変化も伴い、需要も少なくなった。同店では、顧客に新築祝いで贈っていたみきのくちが好評だったことから、失われつつある経木組細工の伝統工芸技術を未来に残そうと、若い人も手に取りやすいような形で商品化。二つが一対となり、赤い糸で結ばれた「えんむすび」は、贈答品としてだけでなく、インテリアにも好適品だと審査員の注目を集めた。
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