コラム石垣 2020年5月21日号 神田玲子

各国のメディアから独裁的だと批判されている科学者がいる。スウェーデンの感染症対策の責任者、アンデシュ・テグネル氏である。同氏は、欧州で実施されているロックダウンとは異なる方法を採用する。介護施設や大学などを除き、普段の生活を維持することで集団免疫を形成するものだ。確かに、隣国と比較すると、スウェーデンの感染の拡大による死亡者数は突出している。しかし、ウイルスを封じ込めるのではなく、一定程度広めることで、抗体をもつ市民の数を増やし、冬以降に来るといわれる第二波、第三波に備えているともいえる。

▼こうした極端な政策の実現は、政府から独立した立場にいる科学者が、的確な情報提供や判断を行っているから可能になる。政治色を一切含まない科学者の判断には、国民の支持が集まる。

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