農林水産省はこのほど、2015年の農林水産物・食品の輸出額が前年比21・8%増の7452億円となったことを発表した。輸出額は3年連続で過去最高を更新。政府の中間目標も1年前倒しで達成した。
森山裕農水相は記者会見で、和食のユネスコ無形文化財遺産登録、ミラノ万博での日本食文化の発信、安倍首相による日本食材のトップセールスなど官民一体の取り組みの成果を強調。「品目別にみても農産物、林産物、水産物がバランス良く伸びている。TPP関連政策大綱に基づき、農林水産業・地域の活力創造本部の下に輸出力強化ワーキンググループを設置し、(政府目標である)20年に一兆円の前倒しに向けて努力する」と述べ、輸出のさらなる拡大に意欲を示した。
輸出額の内訳は、農産物が24・2%増の4432億円、木材などの林産物が24・8%増の263億円、水産物が18・0%増の2757億円。輸出先では香港が最多の1794億円で、米国(1071億円)、台湾(952億円)、中国(839億円)、韓国(501億円)の順で多くなっている。
農畜産物では、りんご(134億円)、牛肉(110億円)、緑茶(101億円)などが100億円の大台を突破。水産物ではホタテ(591億円)、サバ(179億円)、ブリ(138億円)の順で多くなっている。
最新号を紙面で読める!