弘前商工会議所(青森県)に事務局を置く実行委員会は8月21日、「第16回全国高等学校ファッションデザイン選手権大会(ファッション甲子園2016)」の最終審査会を開催した。全国42都道府県1953チーム、3190点のデザイン画の中から、一次審査を通過した35チームによるファッションショー形式の公開審査が行われた。
同事業は、「21世紀のファッションを担う人づくり」というファッション振興策として平成12年の北東北大会から始まり、その翌年から全国大会として毎年開催しているもの。高校生の夢の創造と21世紀のファッションを切り開く新しい人材の育成、より高いレベルで競い合う場の提供などを目的としている。
今回で16回目を迎えた同事業。高校生たちに、より魅力的なパフォーマンスをしてもらうためランウェイを設置したり、プロジェクターで会場の様子を映し出したりと、臨場感あふれるステージを用意した。最終選考に残った高校生たちは、自分たちでデザイン・縫製した自慢の衣装を、チームの一人がモデルになって身にまとい、緊張の面持ちでウオーキングした。
厳正な審査の結果、優勝は私立清凌高等学校(岐阜県)、準優勝には私立柴田女子高校(青森県)、第3位は私立富山第一高校(富山県)が受賞。優勝校には副賞として4泊6日の「パリ派遣・招待」が贈られた。
さらに今回は、第一回大会優勝者の辻沙織さん(映画『テラフォーマーズ』の衣装を担当)や、第13回大会優勝者の加納明日香さん(Yumi Katsura Award2016 Rose Wedding全日本ブライダル協会賞受賞)からのビデオメッセージも放映。後輩にエールを送った。同大会OGがファッション業界の第一線で活躍し始めてきており、デザイナーを目指す若者の登竜門としての位置付けが高まっている。
審査員長の大塚陽子氏(東京ファッションデザイナー協議会議長・ファッションジャーナリスト)は、「将来的に、世界的なデザイナーが出てきてほしいと願っています」と期待を語った。
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