十三湖(じゅうさんこ)は津軽半島北西部にある周囲約30㎞の汽水湖(※)で、俯瞰すると日本海にくちばしを突き出すハトのような形をしている。特産物はシジミ。茨城県の涸沼(ひぬま)や島根県の宍道湖(しんじこ)など、全国にいくつかシジミの産地があるが、その中でも十三湖産のシジミは特上扱いされている。
理由は、大きさと色・艶の素晴らしさ、そして、何といっても味の良さだ。大粒になると25~30㎜にも育つヤマトシジミは、黒々として重量感があり、〝黒いダイヤ〟の異名を持つ。定食のおみそ汁に入っている小さなシジミとは大違いなのだ。
十三湖では一年中シジミ漁が行われるが、シジミが産卵時期に入る6~7月が最も身が肥えておいしいといわれている。また、真冬は冷たい湖水の中で身を守るためにアミノ酸を増やし、うまみ成分が増えるとか。季節によって違った風味を楽しめるのも、十三湖のシジミの特徴だ。
塩だけで味わうシジミ汁をはじめ、バター焼きや茶碗蒸し、炊き込みご飯にシジミラーメン……。さまざまな料理に深みを加えてくれる。肝機能をサポートする成分の一つ、オルニチンの含有量が高く、美容と健康にもよい。少しずつでも毎日食べて楽しい酒を飲みたいですね。 ※淡水中に海水が侵入している湖沼
Data
社名:株式会社トーサム
住所:青森県五所川原市相内実取287-1058
電話:0173-62-3556
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