各地商工会議所を通じて集まった逸品を、週替わりで東京・秋葉原の食のテーマパーク「日本百貨店しょくひんかん」で販売する「地域うまいもんマルシェ」が開催中だ。店舗で販売された人気商品の「こだわり」に迫る。
黒部立山アルペンルートの長野県側の玄関口である大町市には現在、金蘭黒部(市野屋商店)、北安大國(北安醸造)、白馬錦(薄井商店)の三蔵が日本酒の製造を行っている。いずれも、北アルプスが育んだ豊富な湧き水と、その水で栽培した米で仕込んだ「ここでしかつくれない銘酒」を手掛けている。
この三蔵の特徴は、杜氏がいずれも大町市の出身者ではないことだ。縁あって、Iターンなどで同市にやって来た若者たちが、それぞれの蔵の伝統の味に磨きをかけている。各蔵の個性はぶつかることなく、豊かな味を生み出している。
同所の経営指導員・山嵜まゆみさんは、「杜氏さんたちは、地元の人が気付かないような魅力をたくさん発掘してくださっています。今では大町市出身者の誰よりも、大町市が好きなのではないかと思うほどです」と語る。
今回出店したブースでは、地域の特産品を扱う「いーずら大町特産館」から、天然酵母を使った郷土食「おやき」のほか、「みそ」なども販売。また、同市で9月3日に開催する、第9回「北アルプス三蔵呑み歩き」のPRも行われた。
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