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メンタル対策義務化へ 労働安全衛生法 改正法が可決・成立

職場におけるメンタルヘルス対策(ストレスチェック)や、化学物質管理の強化を事業主に義務付けることなどを盛り込んだ改正労働安全衛生法が、6月19日の参議院本会議で可決・成立した。

改正法では、職場におけるメンタルヘルス対策について、労働者が医師、保健師その他(看護師、精神保健福祉士)によるストレスチェックを受けることを産業医の選任が必要な従業員50人以上の事業所に義務付け(当面の間、従業員数50人未満の事業所については努力義務)。事業所はストレスチェックの結果を従業員に通知し、従業員が希望した場合には医師による面接指導を実施する。さらに、必要な場合には、作業の転換、労働時間の短縮など適切な就業上の措置を講じなければならない。具体的なストレスチェックの内容については、労働政策審議会の審議を経てガイドラインが示される。

化学物質による健康被害が問題となった胆管がん事件など最近の労働災害の状況を踏まえ、これを未然に防止するための仕組みも見直す。規制対象となっていない化学物質のうち、一定の危険性・有害性が明らかになっているものについては、事業者に危険性、または有害性などの調査(リスクアセスメント)を義務付けた。

受動喫煙防止対策については、設備投資などの面で事業者への経済的負担が大きいことから、義務化するのではなく、助成金を活用しながら企業に取り組みを促すべきであることなどを主張した使用者側委員の意見を受けて、今回の改正では努力義務とされた。禁煙・分煙の義務化ではなく、企業の努力を支援しやすい制度に変更される。

ストレスチェックの施行は公布後1年半以内。化学物質管理の在り方の見直しは2年以内、受動喫煙防止対策は1年以内にそれぞれ施行される。