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伝えていきたい日本の技 漆硝子「百色 ─hyakushiki─」

丸嘉小坂漆器店(長野県塩尻市)

万華鏡(百色眼鏡)に由来するブランド「百色」の代表的なシリーズ「蕾」は、花の蕾(つぼみ)を思わせるフォルムと美しい色合いが特徴的です(撮影:加藤正博)

今月は、塩尻市に伝わる木曽漆器にガラスを取り入れた、華やかな漆硝子(うるしがらす)ブランド「百色(ひゃくしき)」をご紹介します。

木曽漆器は室町時代に木曽福島で発祥したといわれ、江戸時代に交通の要所となった木曽路(中山道)の土産物として全国に広まりました。鉄分を多く含む錆土(さびつち)が産出するため、数ある漆器の中でも特に堅牢(けんろう)であることが知られています。

丸嘉小坂漆器店は、1994年に長野県工業試験場(現長野県工業技術総合センター)と共同でガラスに漆を定着させる技術を開発しました。特殊な下処理を施したガラスに漆で絵付けや上塗りを行い、焼き付け処理を行うことで、従来の漆器では使えない金属製のカトラリーが使用できるテーブルウエアとなっています。

伝統工芸の衰退が叫ばれる中、現状の打破を願い、同店は国内外を問わず木曽漆器の素晴らしさを発信し、技術の担い手確保に努めています。

お問い合わせ

丸嘉小坂漆器店(まるよしこさかしっきてん)

TEL:0264-34-2245

HP:https://www.hyakushiki.jp/

※月刊石垣2019年12月号に掲載された記事です。

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