日本商工会議所は9月14日、「人手不足の状況、アフター・コロナを見据えて推進すべき働き方に関する調査」の結果を公表した。
「人手が不足している」と回答した企業の割合は36・4%だった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響が現れ始めた2020年2~3月時点の調査と比べて24・1ポイント低下した。
「人手が不足している」と回答した企業の割合を業種別で見ると、「介護・看護」(66・0%)、「建設業」(56・9%)、「その他サービス業」(44・0%)で人手不足感が強い。20年2~3月時点の調査結果と比較すると、「宿泊・飲食業」が70・3%から32・4%となり、37・9ポイント低下した。「運輸業」は41・4%で30・1ポイント低下、「製造業」が24・3%で27・3ポイント低下し、人手不足感が大幅に緩和されている。
人材ごとの今後3年程度にわたる採用数については、「人数を増やす」と回答した企業の割合が最も高い人材は「若年者」の60・2%で、次いで「女性」が31%となった。一方、「障害者」「外国人」「高齢者」については、「人数を増やす」と回答した企業の割合が10%前後にとどまっている。
アフター・コロナを見据えて政府が要件や規制を緩和すべき働き方・推進すべき取り組みについては、「時間にとらわれない柔軟な働き方」を挙げた企業の割合が高く、35・9%だった。内訳としては「フレックスタイム制」が51・3%と最も多く、次いで「裁量労働制(専門企業型、企画業務型)」(45・4%)、「変形労働時間制」(42・1%)という結果となった。
調査期間は7月16日~8月7日。全国393商工会議所の会員企業2939社から回答を得た。
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