甲府商工会議所(山梨県)や県内のワイン生産者らでつくる「山梨ワイン海外輸出プロジェクト(KOJ)」は2020年11月25日、10年から英国・ロンドンで定期的に実施している甲州ワインのプロモーション活動をオンラインで実施した。今年2月に現地で実施する計画だったが、新型コロナウイルスの世界的流行により変更。ウェブ会議システム「Zoom」を活用し、ワインジャーナリストやソムリエ、バイヤーなどワインのプロ50人を対象に、テイスティングセミナー(試飲・評価会)を開催した。
同セミナーにはワイナリー10社が各社1種類、70本の甲州ワインを提供。あらかじめワインを英国へ送り、現地の協力企業が50ミリリットルのボトルにリボトリングして参加者へ届けた。当日は、山梨のワインに詳しいワインジャーナリストのアンソニー・ローズ氏がその歴史や固有のブドウ品種「甲州」を紹介。その後参加者はサンプルをテイスティングしながらチャットで評価や質問を行い、ワイナリーが回答した。
終了後、ワイナリー側からは「オンライン商談は今後の一つの流れ」「良い評価が多く、甲州ワインのポテンシャルの高さを感じた」などの声が寄せられた。一方、「質問されない会社もあり双方向感がない」などの意見もあった。
同所は「平等なPR時間の確保は課題だが、渡英費用がかからないのはオンラインのメリット。ロンドン近郊都市からの参加も容易になる。今後は対面型と組み合わせ、プロモーションの多様化が必要」と話している。
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