日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、クラウド活用・地域ICT投資促進協議会、クラウドサービス推進機構、日本デジタルトランスフォーメーション推進協会で構成するクラウド実践大賞実行委員会は1月28日、CLOUD INITIATIVE2020(全国中小企業クラウド実践大賞)全国大会を開催。総務大臣賞にはさくらコミュニティサービス、日本商工会議所会頭賞には隂山建設が選ばれ、新谷正義総務副大臣、三村明夫会頭からそれぞれ表彰状と記念品が贈呈された。
医療・福祉(介護施設・介護保険サービス事業所運営)を手掛けるさくらコミュニティサービスは、会議記録のソフトウエアを自社で開発。介護記録の業務を年間4590時間削減するとともに、紙での業務にかかるコストを年間300万円削減するなど成果を上げている。建設業の隂山建設は、建築工事の施主がリアルタイムで写真や動画で工事の進捗(しんちょく)を確認できるようにし、顧客満足度を高めた。また、従業員側も現場状況を社内外から共有でき、生産性が向上した。
全国大会は、緊急事態宣言を受け、初めてフルオンラインで開催。各賞の審査に当たっては、「新型コロナウイルス感染症対策の観点からクラウドを活用」を新たに項目に加え、ポストコロナ時代におけるベストプラクティスの共有を図った。2020年11月に全国5カ所で開催した地方大会(札幌、郡山、大阪、岡山、福岡、計57社応募)で選ばれた中小企業10社が、新規事業創造、収益力向上、経営効率化を実現するクラウドサービス実践事例の公開プレゼンテーションを行った。
同実行委員会では、今回受賞した企業などのクラウドサービス実践事例を中小企業・小規模事業者のデジタル化促進を目的としたセミナー活動などを通じて紹介していくことにしている。
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