尾鷲商工会議所(三重県)と尾鷲市、中部電力でつくる「おわせSEAモデル協議会」はこのほど、バナメイエビの陸上養殖試験の成果を発表した。
同事業は、2019年から推進する中部電力尾鷲三田火力発電所跡地を活用して市の活性化を目指すプロジェクトの一環。尾鷲の豊かな自然と新たなエネルギーの活用による新ビジネスの創出を目指し、エビのほか、海ぶどうやすじ青のりなどの海藻類の陸上養殖も検討している。
今回のエビの養殖試験は、三重大学や三重県栽培漁業センターなどの協力を得て推進。水槽の浄化が不要で低コストのバイオフロック(微生物集合体)を用いた養殖システムを採用した。今年6月に水槽に入れた体長1センチメートル程度の稚エビ1750匹は、約4カ月で体長10センチメートル程度の出荷できるサイズにまで成長。
今後は、今年度から建設を開始する地元間伐材を活用した木質バイオマス発電設備から発生する排熱を利用し、養殖に成功したエビの商品化を目指して、尾鷲、東紀州の新たな資源として事業化を検討していくという。
詳細は、https://www.owase-seamodel.jp/を参照。
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