深谷商工会議所(埼玉県)はこのほど、企業を定年退職した人材の起業家育成事業を支援する場「創業の部屋」を同所3階に開設した。「創業の部屋」を拠点に知識を共有できる場所を提供し、熱意を持った定年退職者が新たなビジネスの挑戦に取り組むためのさまざまな支援事業を展開していく。
同事業は、ものづくり経験のある人材にアイデアを出し合ってもらい、シニア起業家の育成事業につなげようと、同所の村岡会頭が提案。7、8月には、深谷市の広報誌や地域の自治会などに呼び掛けて意欲のある人材を募り、村岡会頭をはじめとする工業系経験者や技術士など約20人が集まった。10月4日には、集まったメンバーで初会合を開催。今まで経験した業務、新事業のアイデアや今後の進め方などについて話し合った。
新事業に向けてメンバーで必要な技術や人材については、同所が会員企業や関係機関からの協力を得てサポート。連携できそうな関連企業とのマッチング支援のほか、事業化に向けての資金調達や各種補助金などの活用も視野に入れて取り組んでいく。
会議は、今後も月に1回のペースで開催予定。同所の村岡会頭は「深谷市には、多くの知的財産を保有し、優れた能力を持ったやる気のある人材が多く存在している。そうしたシニア層などの新たな人生を後押しするとともに、地域経済を盛り上げていきたい」と期待を込める。
参加希望者は、同所ホームページで募集しており、特別な技術を持たないシニアでも意欲のある人なら参加可能。同事業の取り組みや進展については、同所ホームページで定期的に活動報告をしていく。
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