おむすびの形をかたどった三角形の器「むすびボール」。陶器風に見えるがアルミ食器で、落としても割れず、塗料を塗り直して長く使える食器として観光庁長官賞を受賞した。
同商品は、鋳物産業のまちとして400年の歴史を持つ富山県高岡市でアルミ製食器や鍋・釜などの製造販売を行う砺波商店が、介護施設の入居者から「シンプルな色見の樹脂製食器ばかりで面白みがない」という声を聞き、開発したもの。高度な鋳造技術と伝統ある加飾技術を駆使し、アルミ食器に陶器の質感と色調を再現した。表面は食品衛生法に適応した耐熱塗料を多重層に積層塗装。軽くて安心安全な器に仕上げている。
審査会では、デザインの原点である〝現場の声〟に耳を傾けて生み出された産品であることや、伝統技術に基づいたサステナブルな観点が評価された。
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