一宮商工会議所(愛知県)は、「おりもの感謝祭 一宮七夕まつり」期間中の7月29日、アニメキャラクターなどの仮装を楽しむ「一宮七夕まつりコスプレパレード」を一宮市本町商店街で開催した。同所は2012年からサブカルチャーの一つであるコスプレをテーマに地域活性化を目指す「コスチュームタウンプロジェクト」に取り組んでおり、同イベントはその一環だ。今年で7年目となるパレードには市内外から440人が参加した。
同イベントは、一宮市の地場産業である繊維業のPRとその活性化を目的にスタートしたものだ。同市は古くから繊維業が発達し、明治時代以降は毛織物の産地として発展を遂げ、現在は紡績から撚糸・染色・縫製まで一貫生産する総合繊維産業都市となっている。しかし近年繊維業を取り巻く環境は厳しく、転廃業が相次ぐなど課題を抱えている。こうした状況を背景に、人気が高まっているコスプレを通して〝繊維のまち〟を国内外にアピールし活性化を図る。
当日は、はじめに今回初となる「アニソンカラオケ大会」を実施。一般公募で選ばれた18組22人が、JR尾張一宮駅前の特設会場で熱唱した。また、ゲストにアニメ「北斗の拳」のケンシロウ役などで知られる声優・神谷明さんを招き、ステージイベントを開催。地元の繊維企業が技術を結集して製作した陣羽織とオリジナルTシャツを豊島会頭が神谷さんに手渡し、「繊維のまち・いちのみや」のPRを行った。
メインイベントのパレードでは神谷さんを先頭に、関係者や一般のコスプレイヤーたちが自慢の衣装で登場。趣向を凝らした手づくり衣装に見物客らも沸いた。参加者からは、「他の参加者と交流できて楽しかった」「毎年グレードアップしている」「来年も参加したい」などの声が寄せられた。同所は「繊維業のPRとともに交流人口の増加にもつなげたい」と話している。
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