政府は6月9日、総合科学技術・イノベーション会議(議長・岸田文雄首相)で取りまとめた「統合イノベーション戦略2023」を閣議決定した。21年3月に策定した「第6期科学技術・イノベーション基本計画」の実行計画と位置付けられる3年目の年次戦略。今後1年間に特に早急に講ずべき政策について「先端科学技術の戦略的な推進」「知の基盤(研究力)と人材育成の強化」「イノベーション・エコシステムの形成」の三つの基軸に沿って推進する。
同月8日に開催された同会議に出席した岸田首相は、「先端科学技術の戦略的な推進」について、「ムーンショット型研究開発制度などを呼び水として、独創的な技術への研究開発投資を加速し、いち早く、社会実装につなげる」との考えを表明。知の基盤と人材育成の強化に向けては、「大学ファンドと地域中核・特色ある研究大学の振興を両輪に研究力強化に取り組むとともに、若手や女性など多様な人材の育成を強化する」と述べた。
また、MIT(マサチューセッツ工科大学)など海外トップ大学の手法を学び、世界に通用するスタートアップの育成に取り組むグローバル・スタートアップ・キャンパス構想を推進する考えも示した。
詳細は、https://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihui069/haihu-069.htmlを参照。
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