日本商工会議所の小林健会頭は11月13日、2025日本国際博覧会の会場予定地などを視察した。視察には、小林会頭をはじめ、鳥井信吾副会頭(大阪・会頭)、嶋尾正副会頭(名古屋・会頭)、上野孝副会頭(横浜・会頭)、川崎博也副会頭(神戸・会頭)、石田徹専務理事ら15人が同行。横山英幸大阪市長と面会した後、博覧会協会事務局から建設会場の工事の着手状況などについて説明を受けながら、完成すると世界最大の木造建築物となるリング(大屋根)や建設中のパビリオンの進ちょく状況などを視察。その後、博覧会協会の石毛博行事務総長との意見交換を実施した。
意見交換で石毛事務総長は、開幕まで500日の節目を迎える11月30日に前売りチケットの販売を開始することなどに触れ、「さらなる全国的な機運醸成が必要になる」と強調。全国の商工会議所に万博の意義などを伝える説明の機会を求めた。
小林会頭は、「関西地区とその他の地域の機運醸成にかかわる温度差がある」と指摘。地域の温度差を縮め、全国的な機運醸成の必要性を強調し、具体的で魅力的なコンテンツを商工会議所のネットワークを活用して発信する方針を示した。
視察後に行われた記者会見で、小林会頭は、視察の経緯について、鳥井副会頭と川崎副会頭から「万博の現場などから、これからどのような発信が必要か見てほしい」との声があ ったこと、また、関西と他地域での温度差を縮めなければならないという思いがあったことを明かした。万博の開催については、「世界の中での日本の立ち位置を実感できる非常に良いチャンス」と強調。博覧会協会と連携したPRに協力する方針を示した。
鳥井副会頭は、「大阪・関西だけの万博ではなく、今後の日本のためにもその成果を生かしていく必要がある」との考えを表明。上野副会頭は、「2027年に横浜で園芸博覧会が開催される。園芸博は大阪・関西万博の成功なくしてはあり得ない。成功のために可能な限り協力する」と述べた。嶋尾副会頭は、「ぜひ成功に導いていただきたい。そのためにも、ベクトルを合わせて、しっかりスクラムを組んでやっていこうという意識を確認できた」と機運醸成に意欲を示した。
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