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被用者保険関係5団体 現役世代の負担は限界 意見書取りまとめ

日本商工会議所、健康保険組合連合会、全国健康保険協会、日本経済団体連合会、日本労働組合総連合会の被用者保険関係5団体は8日、医療保険制度の改革に向けた意見書を連名で取りまとめ、加藤勝信厚生労働大臣宛てに提出した。

日本は現在、高齢化により医療需要が高まる中、2022年に団塊の世代が後期高齢者に入り始め、医療給付費の急増が見込まれる一方、支え手である現役世代の人口は急減が見込まれている。さらに、医療・介護・年金を合わせた保険料率の30%時代が目前に迫るなど、すでに限界に達している現役世代や企業の拠出金を合わせた保険料負担は、今後一層過重になることが予想されている。

こうした状況が現役世代の可処分所得の減少や将来不安を招き、消費活動、ひいては経済活動へ悪影響を及ぼすことが懸念されることから、同意見書では、将来にわたる医療保険制度の機能の発揮と持続性確保に向けた医療制度改革の確実な実行を求めている。具体的には、現役世代に偏った負担を見直し、高齢者にも応分の負担を求めることで、給付と負担の世代間のアンバランスを是正し、公平性、納得性を高めていくことが重要として、現在、70~74歳の高齢者の窓口負担が2割であることを踏まえ、75歳以上の後期高齢者の窓口負担についても、低所得者に配慮しつつ早急に原則2割とする方向で見直すよう求めている。

また、意見書では、「22年度から急激に増加する高齢者医療への拠出金の負担に耐え切れず、解散を検討する健保組合がさらに増加する可能性がある。現役世代の負担に過度に依存する制度では、持続可能性を確保できない」と強調。高齢者の医療給付費に対する負担構造改革を早急に断行し、安定財源を確保した上での公費負担の拡充など、現行制度の見直しを含め、現役世代の負担を軽減し、保険者の健全な運営に資する措置を講じるよう要望している。