土浦商工会議所(茨城県)青年部(土浦YEG)はこのほど、土浦市の名産であるレンコンを使った炒め物の「蓮豚(れんとん)焼き」を新たに開発した。今後、蓮豚焼きを同市の新たな名物料理として、市内の飲食店やお祭りの屋台などで提供するほか、SNSで情報発信を行い、市内の観光と経済の活性化につなげる。
蓮豚焼きは、柔らかさ、甘み、みずみずしさが特徴の土浦産のレンコンと大きくカットした茨城県産の豚肉を合わせ、土浦産のしょうゆベースの甘辛いタレで炒めたもので、レンコンのシャキシャキした歯ごたえとタレがお酒にもご飯にも合う料理になっている。
土浦市はレンコンの産地として知名度が高い一方、市内で名物と言われる郷土料理が少なく、レンコン料理を食べられる店舗も少なかった。このため、同YEGは、レンコンと江戸時代に関東の三大産地の一つに数えられていた同市のしょうゆ、県内に多くのブランドがある豚肉を使ったご当地名物料理の開発を企画。食を通じた地域の活性化と同市の魅力を全国に発信することを目的に「『地元の誇り!地域を興す新名物』プロジェクト」を立ち上げ、およそ1年かけて蓮豚焼きを開発した。
開発には、地元のしょうゆ醸造所と日本料理店が携わり、イベントなどで試作品を提供しながら改良を重ね、夏のイベントで実施した投票の結果、基本のレシピが決定。10月11、12日に開催されたグルメイベント「つちうら炭火焼きまつり」で正式にお披露目された。
同YEGの小椋直樹会長は「まずは青年部に入会している飲食店から蓮豚焼きの提供を始め、順次扱う店舗を増やしていきたい。厳格なレシピは特に決めていないので各店舗オリジナルの味付けで提供してもらい、1年以内にはどこの店舗でも食べられるようにしたい。今後、土浦を訪れた人に『土浦に来たら蓮豚焼きを食べなきゃ』と思ってもらえるような名物に育てていきたい」と抱負を述べた。
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