日本商工会議所青年部(日本YEG)は2月12~16日、福岡県久留米市を主会場に、「第44回全国大会 ほとめき FUKUOKAくるめ大会」を開催した。大会には、全国からYEGメンバー約1万人が参加。今年度は「未来共創~次代を見据え、果敢に挑戦~」をテーマに、久留米市で会員総会、記念式典、ビジネス交流会、物産展、ビジネスプランコンテストの表彰式などを開催したほか、福岡県内の13市町で分科会を実施した。
今回の大会は、久留米、大牟田、八女、田川、柳川、豊前、行橋、苅田、大川、豊前川崎、筑後、宮若、朝倉の13単会で構成する福岡県商工会議所青年部連合会が主管。記念式典には、日商の小林健会頭らが出席したほか、古賀友一郎経済産業副大臣(ビデオメッセージ)、服部誠太郎福岡県知事、原口新五久留米市長ら来賓も多数出席した。
15日の記念式典であいさつした小林会頭は、「経済成長の原動力となるのは『地域』と『中小企業』。構造的な賃上げや投資拡大を実現し、地域経済の好循環を創出するためには、中小企業が適正な価格転嫁を通じて賃上げ原資を安定的に確保できるかが鍵となる」と指摘。原資の確保に向け、デジタル化による生産性向上、省力化投資など、自己変革による付加価値の創造・拡大が不可欠との認識を示すとともに、「勇気を持って値上げに取り組み、良い商品・サービスには値が付くという価値観を浸透させ、デフレマインドを払拭し、価格転嫁を社会全体で受け入れる商習慣の確立に取り組んでいこう」と呼び掛けた。また、海外の青年経済団体との国際交流事業の実施や、能登半島地震と豪雨災害からの被災地の復興支援をはじめ、今年度の日本YEGの取り組みについて触れ、「経済好循環の主役はわれわれ民間であり、経営者の自己変革が、成長の鍵となる。次代の地域経済を担うYEGメンバーの行動力と創造力を大いに発揮していただきたい」とエールを送った。
式典では、全国YEGメンバーの声を基に、①地域の人手不足解消②子育て世代の働きやすさの実現③ものづくり技術の継承④官民連携による地方創生 の推進――の4項目から成る政策提言書を、日本YEGの吉川裕太会長から小林会頭に手交した。
なお、2025年度の全国大会は、26年2月24~28日に群馬県伊勢崎市などで開催を予定している。