今、地質学が面白い。世界の六大陸を地質学的時間軸で見てみると、お風呂に浮かぶ黄色いおもちゃのアヒルのように地球の表面を漂っている。1912年にドイツのウェーゲナーは、南アメリカ大陸の東側の海岸線とアフリカ大陸の西側のそれがぴったりとくっつくことなどを根拠に大陸移動説を提唱した。かつて地球には一つの超大陸が存在し、その後に陸地が分裂・移動して現在の大陸の形になったとする理論である▼
ヒマラヤ山脈は、インド亜大陸が約5千万年前に南極付近にあったゴンドワナ大陸から分離・北上し、ユーラシア大陸と衝突して形成された。インド亜大陸は大陸プレートであり海洋プレートよりも比重が軽く、重く沈み込んだユーラシア大陸の上に乗り上げてエベレストなどの急峻(きゅうしゅん)な山が形成された▼
一方、日本では約2千万年前、伊豆半島は本州から数百㌔㍍南に位置し、深い海の底で活動する火山群だった。約100万年前、伊豆半島は本州に衝突し始め、半島として本州の一部をなし、約60万年前、陸上での火山活動が続き、天城山や達磨(だるま)山などの大型火山が形成された▼
伊豆半島はフィリピン海プレートの上に位置しており、太平洋プレートが地下に沈み込むことで深部からマグマが供給され、火山活動が続いている。これらの火山活動によって伊豆半島は独特の地形と温泉を持つ地域となっている▼
ヒマラヤ山脈や伊豆半島の地殻変動を起こした地質学的理論はプレートテクトニクスと呼ばれている。地球の表面はプレートと呼ばれる10枚ほどの板に分かれており、これらのプレートが独立して運動することで火山活動などさまざまな地質現象を起こしている
(政治経済社会研究所代表・中山文麿)