一般財団法人日本ファッション協会(JFA)は2月12日、「日本クリエイション大賞2025」の選考結果を発表した。同賞は製品、技術、芸術・文化活動、地域振興、環境、福祉などジャンルを問わずクリエーティブな視点で生活文化の向上に貢献し、次代を切り開いた人物や事象などを表彰するもの。25年度は、113件の推薦案件の中から膜構造建築物の専門企業、太陽工業が大賞に輝いたほか、各賞として「先進洗身賞」「トイレソリューション賞」「ローテクの知恵袋賞」の3件を決定した。
大賞に選ばれた太陽工業株式会社は、25年の大阪・関西万博で「未来の都市」パビリオンや大阪ヘルスケアパビリオンなど多様な〝膜構造〟のパビリオンを手掛けた膜構造建築物のリーディングカンパニーだ。1922年に能村テント商会として創業。70年の大阪万博で膜を使った大規模パビリオンを手掛けて注目を集め、88年には東京ドーム、2000年にはロンドンにある世界最大級のミレニアム・ドーム(現The O2)の膜屋根などを施工した。世界でも類を見ない膜構造建築物の専門企業として、創業以来、常に新たな製品開発などに挑戦を続けている。
「先進洗身賞」は、要介護者をベッドに寝かせたまま洗身できる介護用洗身用具「switle BODY(スイトルボディ)」を開発した株式会社シリウスが受賞した。ノズルから水を噴射しながら同時に水滴を吸引するためベッドを濡らさず約1リットルの水で体を洗うことができる。介護士1人でも対応できるため、人手不足対策としても期待される。
「トイレソリューション賞」に選ばれたのは上下水道がなくても設置できる循環型トイレ「エコノワ」を開発した株式会社TI plusホールディングス。汚水を独自の浄化技術で再生し、水洗トイレとして繰り返し使用できるため、上下水道の整備が難しい地域や災害時でも衛生的なトイレ環境を実現した。
「ローテクの知恵袋賞」は、「福岡方式」(準好気性埋め立て構造)と呼ばれるごみ処理技術で最終処分場の悪臭や汚水などの環境被害の解決に取り組んできた福岡大学名誉教授でNPO法人廃棄物管理アドバイザーネットワーク福岡理事長の松藤康司氏に贈られた。1975年に福岡市で採用されたこの方式は、今では全国の一般廃棄物最終処分場の85%で採用され、世界26カ国でも導入されている。
また、JFAは、日本クリエイション大賞の発表と同時に「第23回シネマ夢倶楽部表彰」の受賞作品も発表。25年に国内で公開された新作映画から「ベストシネマ」として第1位に『国宝』(日本)、第2位に『教皇選挙』(アメリカ、イギリス)、第3位に『宝島』(日本)を選定した。両賞の表彰式は3月24日に開催する予定だ。
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