芸予諸島に残された日本最大の海賊・ 村上海賊の記憶
瀬戸内海の中でも特に小さな島が数多く点在する芸予諸島では、戦国時代、海上での戦いに長(た)けた〝海賊〟村上家が強い勢力を持っていました。村上家は海賊という名とは裏腹に、海を守り、海流が渦巻く瀬戸内海の水先案内や海上警護を行う集団であり、その戦法は水軍の兵法書『村上舟戦要法』として残されるほど優れていました。
今治城は、江戸時代に入り村上海賊が芸予諸島を去った後にこの地を治めた藤堂高虎によってつくられた城です。堀に海水を引き入れた珍しい構造で、海から船に乗ったまま堀に入ることができ、ここが海上交通の要所だったことをうかがわせます。
観光担当者がすすめる!わがまちの「イチ押し」
今治商工会議所 山本 一馬
今治市波止浜(はしはま)湾には数多くのクレーンが立ち並び、日本最大の海事都市今治を代表する景色の一つとなっています。中世から村上海賊が培ってきた造船技術や操船技術を今に伝える名勝地。ぜひお越しください。
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