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「下町育ちの再建王」の経営指南 仕事を成功させる5つの要素

創造性、企画力、自己完結力、やる気、そしてリフレッシュ力。この5つを私は仕事を成功させる要素だと考えています。

創造性とは、これをこんなふうにしてみたら、と現状を否定してより良くしようと工夫することです。

私の体験ですが、昔、18金のピアスの原価は1500円ほどで、上代にすると5000円、安く売っても3000円が限界でした。それを、指導先の企業と一緒にさまざまな工夫をこらし、500円弱で作ることに成功し、それまではショーケースに200個くらいしか並べていなかったピアスを、壁一面に1000個ほど並べ、直接手で触れられるようディスプレーし980円、1480円、1980円で売ったところ、バカ売れしました。それまで一人数個しか持てなかったピアスを、数十個持つように変わっていきました。同様の売り場を全国に30店以上作り、バブル真っ最中の1989年から10年以上、一店舗あたり3000個が毎月売れ続け、さらに来客数に比例してダイヤモンドなど他の宝石類も売れたので、業績は一気にアップしました。工夫することで成功した顕著な例です。

企画力とは、社会の変化をいち早く感じ取り、今までなかったものを作る力です。

時流を例にすると、「昔ながら」をキーワードとしていた時代から、「こだわり」の品が売れる時代に変わり、今それがまた変化しつつあります。具体的には日本への人気が高くなり、オリンピック開催で世界から注目が集まることも手伝い、ナショナリズムが芽生え「日本らしさ」が今後のキーワードになっていく……。といったことを考えるのが企画力です。

自己完結力とは、始めたことを自分の手で終わらせる責任感です。部下に仕事を指示した場合でも、丸投げせず必ず結果を確認し、責任は自分が取る。それにより部下が本気を出して働きます。

やる気は、仕事を行う上で必要不可欠ですから、ことさら取り上げることを疑問に思われるかもしれませんが、問題は体調が悪いときや苦手な相手との仕事です。そういうときでも、やる気を演じなければなりません。そのために5つ目の要素、リフレッシュ力が必要になってきます。自らのリフレッシュができていないと、他人に心を見抜かれてしまいます。今の仕事、目の前の人にまっすぐに心を向けられる精神力を持つために、自らのリフレッシュ力を磨いてください。

これら5つのことがやり切れていれば、業績が上がるだけでなく、人に好かれ周囲の力が集まります。その結果さらに仕事を成功させることができるというわけです。

小山 政彦(こやま・まさひこ) 株式会社 風土 代表取締役会長 (前 船井総合研究所 代表取締役会長) 1947年、東京生まれ。開成高校卒。早稲田大学理工学部数学科卒業後、実家のディスカウントストア経営に携わる。84年、船井総合研究所に入社。6年後には売り上げ3億円のNo.1コンサルタントになる。2000年の社長就任後は大証2部から東証1部上場、離職率20%台を6%までに改善、賞与支給No.1企業など経営者としても手腕を振るう。10年には代表取締役会長に就任。13年3月をもって退任し、現在は㈱風土代表取締役会長を務める。著書に『ベタ惚れさせるマネージメント』(講談社)、『9割の会社は人材育成で決まる!』(中経出版)など多数

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社名:株式会社 風土

TEL:03-5423-2323

担当:髙橋

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