有田商工会議所(佐賀県)と有田町は4月29日〜5月5日、インターネット上で「Web有田陶器市『おうちで楽しむ有田陶器市』」を開催した。毎年同時期に開催し全国から100万人が訪れる「有田陶器市」は今年第117回を開催予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により無期限延期とし、代わりに家で買い物を楽しんでほしいと期間限定特設サイトを開設。商社や窯元など129店が参加した。
ネット販売の仕組みを持つ出店者についてはその販売サイトにリンクを付け、ネット販売をしていない出店者には、ホームページ作成サービス「ペライチ」の協力を得て3カ月間無料のホームページを新たに作成。同所が講習会を開き、つくり方や商品写真の撮影などを支援した。
期間中は各出店者が限定品や福袋などを用意。1店舗で税込み2千円以上の購入者は送料を無料(有田町負担)とする特典も設けた。出店者を紹介する動画も同所が作成した。そのかいあってオープン直後から販売は好調。姉妹で工房を営む出店者は「陶器市はお客さんと接する唯一の機会。延期になり収入面も不安だったが、商品がすぐ売れた。挑戦してよかった」と話した。SNSでも「遠方で行けないため、ありがたい」など好評だ。
同所は「実際の陶器市の売り上げには及ばないが、初の試みとして予想以上に反響があった」と手応えを感じている。事業者の意見も聞きながら次回の開催も検討するという。
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