古川は、東北地方のほぼ中心に位置し、古くから交通の要所、物流の拠点として栄えてきました。中世大崎氏の時代に古川という地名が歴史に登場、1604年に伊達政宗の重臣鈴木和泉守元信が当地に所領を得たことから、今日に至る発展の礎が築かれました。その後、代官所が置かれ、奥州街道の宿場町として繁栄。河川改修による新田開発が進むにつれ農業も盛んになり、人口も増加しました。
2006年3月、旧古川市と6町が合併し、「大崎市」が誕生。その後、岩手・宮城内陸地震、東日本大震災、関東・東北豪雨など大規模災害のたびに、多くの困難を乗り越えてきました。現在の人口は13万1000人ほどで、東北自動車道、東北新幹線の持つ利便性を原動力に成長を続けています。 また、当地域の持続可能な水田農業を支える「大崎耕土」の伝統的水管理システムを柱とした取り組みが、2017年12月、国連食糧農業機関(FAO)の「世界農業遺産」に認定されました。稲作・水田地域では世界初の認定であり、ブランド化や6次産業への展開などが期待されています。
弊社の起源は、1891年にこの地に宮大工として根を下ろした4代前にさかのぼりますが、1956年、建築設計施工・一般土木などを通じて地域の基盤整備や経済に貢献する企業としての意識を持ち誕生いたしました。
これまで、中心市街地活性化に向けたTMO構想「醸室(かむろ)」や復興まちづくり事業「災害公営住宅・市図書館」などに携わってまいりました。これからも人・街・くらしの快適な関係を構築する企業として、変化する環境に対応し、常に新たな飛躍を目指して挑戦していく姿勢を持ち、明るく豊かな地域社会を創造してまいります。
本年は、七日町西地区再開発事業の着工や「道の駅おおさき(仮称)」の開業など、庁舎の建て替えも含む市役所周辺の開発が本格的に動き出す年です。また、当所が地域動向を見据え策定した「中期ビジョンⅢ」の最終年であり、行動計画のまとめの年でもあります。地域総合経済団体としての存在価値を再確認する中、各種事業を積極的に実践・推進しながら、検証と総括を行ってまいります。
私は、人だけでなく、動植物、大自然そのものがお手本であり、さらには起こる出来事、環境、状況、境遇までもが、成長へ導く師になるものと思います。常に謙虚さを失わずに「我以外皆我師也」という言葉を胸に行動してまいります。
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