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コラム石垣 2015年5月1日号 中山文麿

アジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバーに57カ国が名を連ねた。主要7カ国から英国など4カ国も参加した。日本も中国から招請されていたが対米配慮から見送った。

▼中国はこれまで国際通貨基金(IMF)の出資比率を引き上げたいと思っても米国などの反対によって実現しなかった。また、新興5カ国の間で設立されたBRICS銀行の参加比率も5カ国同等で指導力が発揮できない。

▼このため、中国はAIIBの創立を提唱した。中国の出資比率は加盟国の中で最大、資本金は1000億ドル、本店は北京に置く計画である。この構想は4兆ドル弱の外貨準備の有効活用と人民元の国際化を果たさんとするものである。一方、このような動きは戦後米国が主導してきた国際金融秩序であるブレトンウッズ体制に挑戦せんとするものでもある。

▼ところで、文明の西漸説というのがある。16世紀スペインの覇権は西の英国に移った。また、先の世界大戦では英国から米国に同様に移った。米国の西に位置する日本も一時期、覇権は持たなかったが、経済的に隆盛を誇った。しかし、バブルの処理を誤ったために瞬間的に通り過ぎてしまった。それが今、中国に移りつつある。中国は国民総生産や軍事費においていずれ米国を凌駕するといわれている。

▼これからアジアのインフラに必要な資金需要は8兆ドルともいわれており、アジア開発銀行や世界銀行だけではとても賄いきれない。AIIBにはこれら既存の国際機関と協調してアジアのインフラに必要な資金を供給してもらいたい。そのためにも、AIIBの投融資の審査基準や組織・運営のガバナンスは国際的価値観やルールに乗っ取ったものであるべきだ。

(中山文麿・政治経済社会研究所代表)

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