米子、境港(鳥取県)、松江、出雲、安来(島根県)商工会議所などで構成する中海・宍道湖・大山圏域市長会は5月23日、大型クルーズ客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」の境港寄港に際し、隣接する「夢みなとタワー」の特設ブースで土産品の販売を実施。出店者は各商工会議所の会員企業など11事業所。乗船客やクルー約4700人が買い物を楽しんだ。また、市内で観光を楽しむ姿も見られ、まちはにぎわいを見せた。
今回、境港に寄港した「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」は、上海から5泊6日の行程で催行されたツアーに用いられた大型クルーズ客船。船内でもさまざまなアトラクションが楽しめる人気の客船だ。境港には去年に引き続き2度目の寄港で、短時間ではあるものの、大勢の乗船客(主に中国人)が一度に押し寄せることから、地域では商機と捉えている。
特設ブースで販売された商品は、特産品のほか、バッグや食器、賞味期限の長いジャムなど、乗船客のニーズに応えるものを用意。「短時間でさまざまな商品を一度に購入できる」と、好評を博した。
また、境港の市内中心市街地へ散策に出掛ける乗船客も多く見られた。同市の観光名所である「水木しげるロード」では、人気の妖怪キャラクターが出迎え、一緒に記念撮影をするなど、乗船客を楽しませた。
一方で、市内の飲食店では、銀聯(ぎんれん)カードと呼ばれる多くの中国人観光客が所持しているキャッシュレス決済可能なカードが非対応だったり、中国語の表記が不十分だったりと、混乱が生じるケースもあった。今後、受け入れ態勢についてさらに検討することが急務であることも浮き彫りとなった。
境港商工会議所は、「近年、大型クルーズ客船のほかにも、欧米からの小・中型客船の寄港も相次いでいる。観光客に楽しんでもらうことも大切だが、地域住民や事業者にとっても快適なまちであってほしい。地域活性化を後押しするためにも、積極的にサポートしていきたい」と話している。
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