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こんなときどうする会社の法律Q&A 【今月のテーマ】外国人労働者を雇う際の注意点

Q 当社はこれまで日本人だけを採用してきましたが、人手不足の昨今、なかなか十分な社員を確保できていません。そこでこの際、外国人を採用してみようかと考えています。外国人を採用するときの注意点を教えてください。

A 外国人は、在留資格で認められている範囲内でしか就労できません。外国人を雇い入れるときは①適法に日本に在留しているか(在留期限をオーバーしていないか、密入国でないかなど)、②雇い入れ企業での就労が可能な在留資格か、の2点を在留カードで確認してください。適法に雇い入れられる場合には、雇い入れ後14日以内に入国管理局に届け出てください。また、退職した時も同様の届出が必要です。

在留資格により働ける内容に差異がある

外国人は、「出入国管理及び難民認定法」で定められている在留資格の範囲内で、日本における活動が認められています。在留資格は33種類あり、一般企業で就労可能な在留資格を例示すると次のようになります。

①技術・人文知識・国際業務=技術者(コンピューター技師、設計技師など)、企業の語学教師、通訳、為替ディーラー、デザイナーなど

②経営・管理=企業の経営者や管理者など

③技能=調理人やスポーツ指導者など

④高度専門職=就労資格を持つ外国人の中でも特に能力や資質が高い人に与えられる。「高度学術研究活動」「高度専門・技術活動」「高度経営・管理活動」に該当する職務に従事

就労可能かどうかをどう判断するか?

3カ月を超える在留期間の在留資格をもって、日本に在留する外国人には「在留カード」が交付されます。ちなみに、在留カードが交付される外国人には、住所地の自治体で住民票が作成されます。日本人を雇い入れるときも、住民票を提出書類とする企業が多いですが、外国人を雇用するときにも住民票の提出を求めるとよいでしょう。

在留カードには、「顔写真」「氏名」「国籍・地域」「生年月日」「性別」「在留資格」「在留期限」「就労制限の有無」などの情報が記載されています。「就労制限の有無」欄には、次のような記載がなされます。 ①就労制限なし=就労内容に制限はありません

②在留資格に基づく就労活動のみ可=個々の在留資格で活動が認められている就労のみができるということです。例えば、調理人として「技能」の在留資格で在留している外国人は、工場で単純労働者として働くことは認められません

③就労不可=就労できません。ただし、「資格外活動許可」を得ていれば、許可の範囲内で就労することは可能です。資格外活動許可が出されているときは、在留カード裏面に、許可内容が記載されています

届出を忘れないよう注意

雇用対策法に基づく外国人雇用状況の届出が義務付けられている場合を除き、外国人を雇用、また外国人が退職した場合には、14日以内に入国管理局へ届け出なければなりません。具体的には「教授」「高度専門職」「経営・管理」「法律・会計業務」「医療」「研究」「教育」「技術・人文知識・国際業務」「企業内転勤」「興行」「技能」または留学の在留資格を持って在留する外国人が対象になります。

新年度になると、留学生アルバイトを新たに採用する企業があるかもしれません。留学生は、資格外活動許可を受けた場合にのみアルバイトができます。その留学生が資格外活動許可を受けているかどうかを確認するようにしましょう。確認を怠って、不法就労させたり、あっせんしてしまった場合、不法就労助長罪となってしまいます。この場合、刑事罰が科せられることもありますので、注意が必要です。

(弁護士・山川 隆久)

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