もらってうれしい大人の手土産 豊臣秀吉が名付けた老舗店の味 「くるみ餅」

くるみ餅2人前920円~。写真の壺入りは3人前1850円~

大阪府堺市に住む親戚が、わが家にいつも土産に持ってきた餅菓子。それはそれはおいしくて、いつも母と取り合いになったのを覚えている。やわらかく、つるっとした餅(白玉)にペースト状のあんがかかり、甘さ控えめ、ひとつ食べると次から次へと後を引く。これが全国でただ一軒、「かん袋」という店だけがつくる名物くるみ餅と知ったのは大人になってからだ。

かん袋が販売する商品は、くるみ餅一種類のみ。くるみ餅といっても木の実の胡桃ではなく、あんで白玉を包(くる)んでいるから‶くるみ餅〟なんだそう。

確かにあんは胡桃色ではなく、モスグリーンに近い。土産にもらっても大変うれしいが、堺市のかん袋店内では、できたてのくるみ餅が食べられる。また、夏はくるみ餅の上にかき氷をのせた‶氷くるみ餅〟を提供、シャリシャリした氷と一緒に味わえば涼感満点だ。

店名のかん袋、不思議な名前だが、なんと豊臣秀吉が名付け親というから驚く。秀吉が大阪城を築城の際に多額の寄付をした堺の商人が招かれた際に、秀吉直々にかん袋の名を授かったという。ちなみに創業は鎌倉時代末期、元徳元(1329)年。和泉屋が前身とか。堺の老舗はレベルが違う。恐るべし。

Data

社名:かん袋(かんぶくろ)

所在地:大阪府堺市堺区新在家町東1-2-1

電話:072-233-1218

HP:http://kanbukuro.co.jp/

小林しのぶ 千葉県出身。いつも取材で世界中を飛び回っている行動派の旅行ジャーナリスト、フードアナリスト。食べた駅弁の数は5000食を超え、「駅弁の女王」とも呼ばれている。『ニッポン駅弁大全』(文藝春秋)など著書多数。

次の記事

もらってうれしい大人の手土産 赤紫蘇、求肥、白あんの素敵なハーモニー 「水戸の梅」

茨城県 水戸市

水戸の名物は黄門様と納豆、そして梅。水戸の偕楽園は日本を代表する庭園のひとつで、天保13(1842)年に徳川斉昭(なりあき)が造園。園内約13haの...

前の記事

もらってうれしい大人の手土産 阿波和三盆糖の上品な味わいを楽しむ 「あわや和三盆ロール」

徳島県 徳島市

和三盆とは江戸時代から変わらない素材と製法、技術で手づくりされる高級砂糖で、主に四国東部で生産されている。サトウキビ100%を使った阿波和三...

関連記事

もらってうれしい大人の手土産 一滴残さず汁まで使い切る毎日食べてもまた食べたい鯖缶 「鯖味付缶詰」 無料会員限定

福井県 小浜市

数年前から始まった鯖(さば)缶ブームは、コロナ禍での〝家ごはん〟が日常になり、ますます波に乗っている。鯖缶レシピがメディアで続々紹介され、...

もらってうれしい大人の手土産 1日5000枚を売り上げる四日市宿名物の餅菓子 「太白永餅」

三重県 四日市市

細長く平べったい餅はふぞろいで同じ形がなく、一つずつ手づくりされているのが分かる。餅の表面にはほどよく焦げ目がつき、香ばしいにおいが漂っ...

もらってうれしい大人の手土産 温泉宿のワインの味はワールドクラス! 「ジオヒルズ・ワイナリー」のワイン

長野県 小諸市

小諸市の「中棚荘」は心地よい宿だ。自家源泉の湯、木立を眺める和室、体に優しい料理とオリジナルワイン! そう、中棚荘はワイナリーを所有する...