日本商工会議所と全国観光土産品連盟が1271点の土産品から優れた商品を選定。特に最も優れた商品に授与される大臣賞と日商会頭賞を1品ずつ紹介する。
宮城県仙台市にある「HIROガラス工房」は、表面に砂などの研磨剤を吹き付けて加工する「サンドブラスト」という工業的技術を用いて、さまざまなガラス工芸品を生み出している。宮城県ものづくり大賞など、これまでにも数々の土産展などで表彰されるなど、高い評価を得ている。
受賞作品であるグラスは、仙台随一の祭りである「七夕」をモチーフにしたもの。8オンスのグラスに、仙台七夕のシンボルでもある豪華絢爛(けんらん)な笹飾りのゆらめく姿と、広瀬川に浮かぶ花火を観賞する家族が彫られている。職人の手により一つひとつつくられた商品は、同じものは二つとない貴重なもの。高い技術力による繊細なガラス細工は、ぜひ手に取って使用したくなる逸品に仕上がっている。
審査員は、「増加する外国人観光客に対する土産品として、技を生かしたアイデア、デザインを開発していくことが重要」と話しており、伝統文化に技を詰め込んだこの作品は、日本での思い出の一品となりそうだ。
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