日本・東京商工会議所が事務局を務める日豪経済委員会(会長=三村明夫日商会頭)は10月8~10日、「第55回日豪経済合同委員会会議」を都内で開催した。会議には両国の財界、政府から日本側211人、豪州側161人が参加した。
同会合は日豪の経済人が一堂に会し、両国間の貿易や経済関係などについて意見交換するもの。冒頭のあいさつで三村会長は、この1年の日豪関係で特に大きな出来事として、1月の安倍晋三首相の訪豪を挙げ、「両国が協力して自由貿易を推進し、TPP(環太平洋パートナーシップ)協定の早期発効を目指す方針が確認できた」と述べ、「今回の会議を両国関係の新しいステップにつなげていきたい」とさらなる連携強化に取り組む考えを示した。
2日間にわたる全体会議では、「保護主義が台頭する世界での日豪両国関係」「日豪両国での有望分野における相互投資の事例」「日豪ビジネスの将来像」や、両国の若手次世代リーダーが企画したセッションなど、六つのテーマで、両国ビジネス連携強化に向けた意見交換を行った。会議の最後には「11カ国でのTPP早期発効」や「豪州における就労ビザ改正問題の改善」などの実現を両国政府に要請する共同声明を採択した。
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