岡谷商工会議所(長野県)は7月25日、今年で63回目となる夏の風物詩「きつね祭り」を市内の中心商店街で開催した。祭りのメーンイベントとなるまちなかウエディング・きつねの嫁入り「結こん式」では、一般公募の中から選ばれた岡谷出身の吉澤春奈さん(27)、周造さん(25)夫妻が、人前式を行った。
祭りは、同地域で江戸時代から行われていたもの。明治維新の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)の影響で中止されたが、昭和28年から再開。以来、本格的な夏の到来を告げる祭りとして毎年実施している。
結こん式は、地域にゆかりのあるカップルを商店街で祝福し、まちを盛り上げようと、平成20年から実施しているもの。当日は、商店街の特設ステージで、今井竜五市長と林新一郎会頭の立会いのもと、キツネのメークを施した和装姿の夫婦が永遠の愛を誓った。
その後、夫婦と昨年誕生した長女を乗せた人力車が商店街を練り歩くお披露目パレードを実施。市内の保育園・幼稚園の年長園児約100人が稚児に扮し、パレードに花を添えた。沿道からは多くの市民が祝福の言葉や拍手を投げかけ、夫婦は笑顔で応えていた。
商店街では、フリーマーケットや路上パフォーマンス、ビアガーデン、キツネのフェイスペイントサービスなども実施。多くの来場者でにぎわいを見せた。