先進的事業12件選定
日本商工会議所は10月11日、「平成29年度全国商工会議所きらり輝き観光振興大賞」の受賞商工会議所12件を発表した。大賞は、上田商工会議所(長野県)の大河ドラマ「真田丸」を活用した観光振興事業が受賞した。ドラマの放送決定からその後の取り組みについて、商工会議所が中心となり、市民・行政・事業者を巻き込みオール上田で地域振興活動を展開している点が評価された。
上田商工会議所では、平成21年から地域が一丸となり署名活動を全国に展開し、25年に大河ドラマ「真田丸」の放映が決定した。26年には多くの観光客を迎えるために、関連商品開発、まちなか周遊事業などの取り組みを実施。28年の放映時には上田市の観光客数や消費額に大きな成果をもたらした。
信州上田の知名度が大きく向上したことから、放送終了後もこのチャンスを生かすべく、観光振興策を積極的に実施。28年には、上越商工会議所(新潟県)との連携による、広域観光ルート「必勝祈願の旅~戦国武将真田氏・上杉氏ゆかりの地を巡る~」の商品化が実現し、現在も継続している。さらに、武田信玄公ゆかりの地である甲府商工会議所(山梨県)とも連携。観光事業の〝三国同盟〟による事業展開を予定している。また、6次産業化事業「真田REDアップルパイ」開発や同所青年部による真田氏の家紋「六文銭」をモチーフにした新ロゴ「組六紋」を活用した商品開発なども実施している。
その他、受賞商工会議所として、振興賞に新庄(山形県)、鳥取(鳥取県)、観光立〝地域〟特別賞に函館(北海道)、長浜(滋賀県)、奨励賞(単会)に美幌(北海道)、浜松(静岡県)、熊野(三重県)、柳井(山口県)、西条(愛媛県)、の各商工会議所、奨励賞(広域)に登別・室蘭・伊達(以上北海道)、桐生・太田・館林(以上群馬県)・足利・佐野(以上栃木県)の2グループを選出した。
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