日本商工会議所は14日、都内で「中国におけるPM2・5に関する説明・相談会」を開催(写真)。約80人が参加した。
まず、環境省大気環境課の藤田宏志課長補佐が中国におけるPM2・5の現状と対応について説明。「中国政府は昨年9月、大気汚染防止行動計画についての通知を発表し、地方都市で大気汚染防止策に取り組んでいる。しかし、依然としてPM2・5濃度は総じて高い水準にある」と指摘した。
続いて、産業医科大学呼吸器内科学の迎寛氏がPM2・5の性質や身体に及ぼす影響などを解説。「微小であるため、肺の奥まで到達しやすく、細胞内に移行し、血流に乗って全身に影響を及ぼす恐れがある。これによる症状は、結膜炎、呼吸器・心血管系疾患などが考えられている。まずは健康診断の受診が重要であり、呼吸器・循環器疾患を拾い上げることのできる肺機能検査やエコー検査などをできるだけ加えることが推奨される。また、PM2・5の濃度をこまめにチェックし、基準値を超えたときは長時間の外出や運動を控えるなどの予防が必要」と説明した。
その後、マスクおよび空気清浄機の業界団体から、それぞれPM2・5に対する対処法について説明があり、「マスクを正しく着用すれば、吸い込みを相当程度減らせる。日本電機工業会で実施した試験では、空気清浄機により約30分でほとんどのPM2・5が除去されており、中国でもそのような空気清浄機は入手できる」との話があった。
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