日本商工会議所は7月22日、新藤義孝総務大臣に面会を求め、大臣の地元である川口商工会議所(埼玉県)の児玉洋介会頭から商工会議所の支援体制強化に向けた地方交付税の増額を要請した。
会談の冒頭、児玉会頭は、地域の小規模企業を応援する「小規模企業振興基本法」「商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律の一部を改正する法律(小規模支援法)」が6月に成立したことについて謝意を表明。年々縮減傾向にある小規模企業対策予算については、小規模事業者の課題解決に資する実効性の高い支援体制を整備するためにも、商工会議所への財政的な支援が必要との考えを示した。
これに対し、新藤大臣は、今年度から、人件費削減による合理化や、製品出荷額増など成果を出したところには、基礎部分とは別に、特別に交付税を加算する仕組みにしたことなどを説明。「国は経営指導員の人件費など、さまざまな費目について単価どおりに算出しているが、国の算定どおりではないケースもある」と指摘し、自治体によって判断が異なる現状について、総務省としても実態を把握していることに言及した。
地域の活性化に関して新藤大臣は、「人口減少が進む中、各地域で独自の魅力を生み出す地域活性化はますます重要となる」と指摘。「コーディネートできるのは商工会議所だ」と述べ、商工会議所への期待を表明した。
また、国の新規事業で、事業化段階で必要となる初期投資費用などについて、地方公共団体が助成する経費に対し、国が交付金を出す「地域経済循環創造事業交付金」制度を紹介。「これまで135の事業を認定したが、1万プロジェクトの認定を目指す」との考えを示した。
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