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日本商工会議所 日本経済団体連合会 経済同友会 医療保険制度改革への要望

わが国経済は、デフレからの脱却が視野に入り、好循環が始動しつつある。現在の回復基調を本格的な成長軌道に乗せることが喫緊の課題である。

経済界としても、従業員が安心して働ける基盤を整え、企業活力を強化することで、日本経済を支えていく所存である。

一方、年一兆円規模で増え続ける医療費は、企業や従業員の負担を際限なく高め、経済成長の基盤となるべき企業活力を大きく損ねる。また、社会保険料の増加によって賃上げが可処分所得の増加につながらず、結果として、安倍政権の狙いである「経済の好循環」が頓挫しかねない。

こうした状況を踏まえ、2015年通常国会に提出予定の医療保険制度改革において、以下の施策を要望する。

1.高齢者医療費の負担構造の見直し

財源を現役世代の負担に過度に依存する現行制度を見直し、高齢者医療費への税投入を拡充することを求める。特に、2015年にはすべての団塊世代が前期高齢者となることを踏まえ、当面約10年間の対応を早急に図るべきである。

前期高齢者医療への税投入拡充などによる被用者保険全体としての負担軽減策がない中で、現役世代間の負担調整に過ぎない後期高齢者支援金の全面総報酬割を導入することは再考すべきである。現役世代から高齢者医療への拠出金負担がすでに過大であることを踏まえるべきである。

高齢者医療制度改革の先送りは、現役世代の急激な負担増を黙認することとなる。子育て世代への支援を通じた少子化対策の強化を掲げる政権方針との親和性に欠けると言わざるを得ない。

2.医療給付の重点化・効率化施策を推進

医療給付の重点化・効率化なしには、医療保険制度を維持することは困難である。医療給付の重点化・効率化に向けて、実効性のある施策を早急に制度化することを求める。

(10月23日)