骨粗しょう症を防ぐ
骨粗しょう症の対策といえば、カルシウムの摂取が一般的にはよく知られているのではないでしょうか。にもかかわらず、日本人の多くがカルシウム不足であるという結果が出ています。推奨される1日のカルシウム摂取量(18~70歳)は、男性650~800㎎、女性650㎎(日本人の食事摂取基準・平成27年版)なのに対し、1日あたりの平均摂取量は、男性520㎎、女性489㎎(平成25年国民健康・栄養調査)となっています。
カルシウムの吸収率は食品によって異なります。すぐに思い浮かぶのは、乳製品ではないでしょうか。しかし、吸収率はトップクラスですが、コップ1杯の牛乳で220㎎、100gのヨーグルトで130㎎程度に過ぎません。つまり、乳製品を摂るだけでは不十分です。小魚や大豆製品などにもカルシウムは多く含まれており、例えば、ちりめんじゃこなら10gで220㎎、木綿豆腐は半丁で180㎎にもなります。これらも合わせて摂るとよいでしょう。
また、前出のものと比べると調理の手間は掛かりますが、高野豆腐ならばカルシウムだけでなく鉄分やたんぱく質も豊富。買い置きも可能です。時には、おいしい出汁(だし)で煮含めた滋味深い味わいを楽しんでください。
しみじみおいしい高野豆腐の含め煮
スナップえんどうの代わりにモロヘイヤや小松菜などを添えると、よりカルシウムを補給できます
材料(作りやすい分量)
高野豆腐…4枚
スナップえんどう…適量
【A】
だし…2カップ
砂糖…大さじ3
しょうゆ…大さじ1
みりん…大さじ1
塩…小さじ1/3
つくり方
① 高野豆腐はぬるま湯に20分ほど浸し、2倍ほどの大きさに戻ったら、洗って水気を絞り、半分に切る
② 鍋にAを煮立て、①の高野豆腐を加えたら、落としぶたをして15分ほど弱火で煮る
③ 器に盛りつけて、さっと塩(分量外)ゆでしたスナップえんどうを添えて出来上がり
ワンポイントメモ
カルシウム
カルシウムの摂取率をUPするには、運動によって骨に刺激を与えることや、ビタミンDの合成を促すための日光浴なども大切です
笠井先生からのメッセージ 毎日のより良い食の選択の積み重ねが、皆さまの未来の笑顔につながりますように……
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