日本商工会議所は8日、都内で民主党幹部との懇談会を開催した。日商からは、三村明夫会頭はじめ、田中常雅特別顧問・税制委員長(東京・副会頭)、西村貞一中小企業委員長(大阪・副会頭)、正田寬地域活性化共同委員長(太田・会頭)ら7人が出席。民主党からは、岡田克也代表、蓮舫代表代行、枝野幸男幹事長、細野豪志政策調査会長、柳田稔企業団体対策委員長、近藤洋介役員室長の6人が出席した。
冒頭あいさつした三村会頭は、経済成長の維持・拡大に向け、「内需の増加に加え、資本蓄積、労働力、生産性向上といったサプライサイドの強化が必要」と強調。また、人口減少と地方の疲弊について、「早期の成果を求めず、一貫した政策をもって粘り強く取り組む覚悟が必要」との考えを表明した。
また、TPPが大筋合意に達したことを評価。「中小企業が輸出や海外投資により海外マーケットを取り込むためのプラットフォームとして活用していきたい」と意気込みを述べた。
岡田代表は、「地域の現状を何とか変えていかなければいけないが、持続可能な形で変えていく必要がある」と指摘。「各地域に行くと、地域の中核企業、元気な中小企業が商工会議所に集っている」と述べ、「地域の再生は大きな重要課題であり、その中核を担っている商工会議所の声を聞かせてほしい」と協力を求めた。 意見交換では、田中特別顧問が社会保障給付の重点化・効率化や女性の活躍を促進する税・社会保険制度構築の重要性を指摘。消費税の複数税率については、導入すべきでないと強調した。
また、西村委員長は、中小企業の人手不足の現状や人材確保に向けた中小企業への支援を要請。正田共同委員長は、婚活事業や教育支援活動など地域活性化に向けた商工会議所の取り組みについて説明した。
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