岐阜県商工会議所連合会は、かねてより交流のあるリトアニアから直輸入したドライフルーツを使ったパンと焼き菓子を愛知県のパン製造コモと開発、8月4~31日、岐阜商工会議所ホームページで予約販売し、今月10日から発送開始した。同事業は、県出身の外交官で、第2次世界大戦中、同国でナチス・ドイツの迫害を受けたユダヤ人を救うためビザを発給した杉原千畝(ちうね)の生誕120周年および「命のビザ」発給80周年を記念して実施。在岐阜リトアニア共和国名誉領事である岐阜県連の村瀬幸雄会長が発案し、コモの協力で実現した。
パンと焼き菓子は、リトアニア人の夏に不可欠というブルーベリーやブラックカラントなどのドライフルーツをイタリアの伝統菓子に使われる発酵種「パネトーネ種」を使用した生地に練り込んで焼いたもの。コモ独自の製法で、添加物を使わず長期保存が可能に仕上げた。それぞれ「リトアニアの森」「リトアニアの実り」と命名し、パン5個と焼き菓子6本を1セットとして3千円(税込み)で600セットを販売。好評を得て完売した。売り上げの一部はリトアニア・カウナス市の杉原記念館に寄付する。
記者会見で村瀬会長は「杉原氏が大切にした人道に敬意を払い、リトアニアとの縁を大切にしたい」と述べた。