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改正中活法 集中支援で投資喚起へ 基本方針を閣議決定

先の通常国会で、改正中心市街地活性化法、改正都市再生特別措置法、改正地域公共交通活性化・再生法が可決・成立した。改正中活法では、いまだ認定を受けていない地域は、計画認定要件の緩和などによるハードルの引き下げが行われるとともに、既に認定を受けている地域には、重点的な財政措置や規制緩和などによる支援の強化が行われる。政府は7月25日に、中心市街地活性化の意義や目標などを定めた基本方針を閣議決定。ターゲットを絞り込み、大胆な集中支援により民間投資を喚起していく考えを示した。以下では、政府が閣議決定した「『中心市街地の活性化を図るための基本的な方針』の一部変更」の概要を紹介する。

「中心市街地の活性化を図るための基本的な方針」の一部変更

1 裾野拡大

(1)中心市街地活性化基本計画の内閣総理大臣認定の要件緩和

合理的な理由の記載があれば、4事項(市街地整備、都市福利施設整備、居住環境向上、経済活力向上)それぞれ新たな事業などを記載する必要がないことを定める。

(2)中心市街地の柔軟な区域設定

同一の市町村内であっても、地域の実情により中心市街地とすべき地域が複数存在する場合は、複数の地域を一体の区域とみなすことができることを定める。 また、当該市町村が周辺市町村と密接な関係を持っており、複数の市町村で連携して活性化を図る場合には、一体的に支援する。

(3)ソフト事業(民間中心市街地商業活性化事業)の経済産業大臣認定

まちづくり会社などが行う、顧客の増加や小売事業者の経営の効率化を支援するソフト事業の認定に際しての要件などを定める。

(4)規制の特例

道路占用許可にかかる無余地性の要件緩和に関する留意事項や、通訳案内士に対するニーズ検証を踏まえた上で通訳ガイドを活用するなどの留意事項を定める。

(5)市町村に対する規制解釈などの回答制度

市町村は、規制解釈などについて関係行政機関の長に確認できる。その際、規制にかかる関係行政機関の長が分からない場合などには、内閣官房地域活性化統合事務局を通じて確認ができる旨を定める。

2 重点支援

「特定民間中心市街地経済活力向上事業」の経済産業大臣認定に際しての要件を定める。

(1)経済効果が高いプロジェクトの絞込み

①次のいずれかを達成できると十分に見込まれること。

・「年間来訪者数」が、中心市街地の居住人口の4倍以上

・「年間売上高」が、中心市街地の年間小売商品販売額の1%以上

・「年間平均雇用人数」が、50人以上

②周辺地域の経済活力を向上させる波及効果について、どのような形で寄与するかが明確であること。

(2)地元住民や市町村の強いコミットメント

①次のいずれかが示されていること。

・事業実施区域の地権者から事業者に対し、安価な地代あるいは事業収益に連動する地代によって土地の貸付が行われていること。

・相当数の住民などから、事業者が出資、貸付または寄付を受けていること。

・市町村から事業に要する経費の相当部分について貸付が行われていること。

・市町村の議会において、当該事業を推進すべき旨の議決がなされていること。

・その他、上記と同等以上の強いコミットメントが得られていること。

②地権者および中心市街地活性化協議会の同意を得ていること。

③都市再生特別措置法に基づく立地適正化計画と適合していること。

3 実効性を高める取り組み

(1)PDCAサイクルの確立

①市町村は、計画期間中、原則毎年フォローアップを行うよう努めるとともに、計画期間終了後に最終的なフォローアップを行うよう努めるものとする。

②市町村は、定期的なフォローアップの結果、必要に応じて、協議会と連携して基本計画の見直しを行い、見直した基本計画について再度認定の申請を行うよう努めるものとする。

③計画期間終了後、再度新たな基本計画の認定申請を行おうとする市町村は、最終フォローアップの結果を的確に反映するよう努めるものとする。また、内閣総理大臣は、認定に当たっては、その反映状況などについて確認する。

※定量的な指標を補完する形で、地域独自の指標を設定している場合には同様にフォローアップ。

(2)中心市街地活性化協議会の機能強化

①中心市街地活性化協議会は、基本計画の策定や見直しの提案を積極的に行うことができる。

②市町村は、協議会から提案を受けた場合、これに積極的に応じて尊重する。

(3)都道府県における広域的な調整

広域自治体である都道府県は、広域的観点から市町村相互の整合性確保と連携促進を図るために指導、助言を行うなど、大規模集客施設の立地について適切な誘導を行うことが重要である。