各地商工会議所を通じて集まった逸品を、東京・秋葉原の食のテーマパーク「日本百貨店しょくひんかん」で販売する「地域うまいもんマルシェ」。今回は9月29日~10月5日に出店した伊丹商工会議所の出品商品を紹介する。
伊丹商工会議所は、「『伊丹諸白(もろはく)』と『灘の生一本』下(くだ)り酒が生んだ銘醸地、伊丹と灘五郷」が今年6月、「令和2年度日本遺産」に認定されたことを記念して、伝統の日本酒と酒関連商品を出品した。日本遺産は文化庁が日本の文化・伝統を語るストーリーを認定するもので、日本酒をテーマとしたストーリーの認定は初めて。
伊丹は400年以上前に、濁り酒から「澄み酒」(清酒)を生み出した「清酒発祥の地」。江戸時代には、伊丹の酒は樽(たる)回船で江戸へ運ばれ「下り酒」として歓迎された。伊丹の清酒文化は西宮・灘へと広がり日本最大級の酒造地帯を形成、のちに「阪神間モダニズム」と呼ばれる近代化の礎となった。
伊丹で生み出された製法は、米こうじの元になる麹米(こうじまい)ともろみを仕込む際に加える掛米(かけまい)の両方に精白米を使うことから「諸白仕込み」と名付けられた。今回は、この伝統技術を受け継ぐ「特撰白雪伊丹諸白本醸造」(小西酒造)や、「伊丹郷老松特別本醸造」(老松酒造)をはじめ、人気の清酒、吟醸酒などを販売。気軽に購入できるよう300ミリリットル入りも多くそろえた。清酒「白雪」の吟醸酒かすを使った具だくさんのフリーズドライ即席かす汁や、酒かす入りレトルトカレー、酒かす飴、お酒ドーナツなどの関連商品もおすすめだ。
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