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「下町育ちの再建王」の経営指南 マスコミの情報だけを信じるな

東日本大震災が発生した時、70分くらいは、テレビはありのままを放映していました。しかしマスコミ倫理によりコントロールされて、それ以降は直接的な映像は無くなりました。マスコミの情報にはフィルターがかけられていることは、今や誰もが知ることです。その一方、YouTubeなどの動画配信では実像が流れているので、真実を知るにはネットを検索するというのが、普通の行動になってきました。

トランプ前大統領とバイデン大統領の選挙報道でもそうでした。日本では最初からトランプはヒール役でしたが、米国では悪一辺倒の大統領ではありません。米国のマスコミの中には反トランプ派が多く存在しますが、そうではないマスコミもあるからこそ、あれだけのトランプ支持者がいるわけです。

日本のマスコミは、米国の現実を見誤っていました。4年前も、日本のマスコミはクリントンが勝つと言っていた中、トランプ勝利を予測していたのは、私の知る限り、ジャーナリストの木村太郎さんと作家の副島隆彦さん、そして私くらいでした。

舩井幸雄氏は30年前から、「米国と北朝鮮はくっついている」「米国が北朝鮮に100億円渡して北朝鮮がミサイルを飛ばせば、日本は米国に10兆円払う」というようなことを度々言っていました。最初、私は信じていませんでしたが、そのとおりになることが多いわけです。若狭湾に不審船が来ると、日本は防衛網強化で10兆円払う。北朝鮮が岩手県などの上空を越えるミサイルを飛ばすと、そこでまた10兆円。そうなってくると、舩井氏が言っていたことはあながち間違いではないかも……と、感じるようになりました。

晩年舩井は、世の中の不思議な出来事の情報を発信していました。現実に則した普通のことは他の人に任せ、世の中が見落とすような、もしくは認めたくないような出来事の中に潜む真実を見つけて発信する。そう考えていたのだろうと思います。

公益財団法人新聞通信調査会が行った調査によれば、「新聞の情報は信頼できますか」という質問に対し、70代以上であれば60%以上の人が「信頼できる」と評価したのに対し、30代になると50%弱、20代になると40%弱まで落ちてしまいます。

マスコミの報道には、別の真実がある場合や見込み違いも存在します。私は、マスコミとは異なる意見を発信する副島隆彦氏や著作家の増田俊男氏、外国の経済学者やジャーナリストの話などもインプットし、情報の幅を持つようにしています。

情報は、先行きの不透明な時代に生きる経営者の杖です。アブナイと思われる情報も耳に入れつつ、真実を手探りする習慣を持ってください。

小山 政彦(こやま・まさひこ) 株式会社 風土 代表取締役会長 (前 船井総合研究所 代表取締役会長) 1947年、東京生まれ。開成高校卒。早稲田大学理工学部数学科卒業後、実家のディスカウントストア経営に携わる。84年、船井総合研究所に入社。6年後には売り上げ3億円のNo.1コンサルタントになる。2000年の社長就任後は大証2部から東証1部上場、離職率20%台を6%までに改善、賞与支給No.1企業など経営者としても手腕を振るう。10年には代表取締役会長に就任。13年3月をもって退任し、現在は㈱風土代表取締役会長を務める。著書に『ベタ惚れさせるマネージメント』(講談社)、『9割の会社は人材育成で決まる!』(中経出版)など多数

お問い合せ先

社名:株式会社 風土

TEL:03-5423-2323

担当:髙橋

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