指宿商工会議所が特許庁の地域団体商標へ登録出願していた指宿市の名物「指宿温泉」および「指宿砂むし温泉」が、2020年12月17日付で商標登録された。
指宿温泉は豊富な湯量を誇り、古くから全国的に人気のある温泉地として知られる。また、指宿砂むし温泉は、海岸から湧き出る温泉を利用し、砂の上にあおむけになって体に砂をかけて入浴する珍しい温泉で、500年の歴史があるという。リラックス効果があるとされ、近年は「和風サウナ」として外国人観光客にも好評だ。
これらの名称は、これまで行政や民間が個々に使用し、ブランドを築いてきた。しかし、観光地として生き残るためにはブランドの保護と他地域との差別化が必要として、同所、市、観光協会、指宿温泉まちづくり公社が連携して登録申請に取り組み、19年3月に同所が出願した。
同所は、名称の表記統一を事業者に働き掛け、のぼり旗を作製してホテル・旅館などへ配布し、市民や観光客に見える場所へ設置を促すなどでPRに務めてきた。
21年1月19日には、南荒生会頭らが市役所を訪れ、豊留悦男市長に報告。同所は「コロナ禍で市内のホテルや飲食業が打撃を受けている中、明るいニュース。地域ブランドを適切に保護しながら地域活性化に取り組みたい」と話している。
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