このままの流れでいくと今年の秋ごろ、コロナが終息するでしょう。あと3~4カ月でアフターコロナになるとしても、コロナ禍以前の世の中に戻るのは50%ほどで、残りの半分は新しいスタイルが定着します。感染対策下の状態が定着するというわけではなく、さらに進化するでしょう。例えばドミノピザは「デリバリー最低注文金額」を撤廃しました。一人暮らしの人にも、選択肢が増えました。飲食業界も各社の競合対策により進化し、低価格な孤食にまで及んでいます。最近私はAmazonプライム・ビデオで映画やドラマを見るようになりました。以前はテレビ番組を録画して休みの日に見ていましたが、簡単に自分好みの番組を見ることができるのですから、録画の設定なんてもうする気にはなりません。楽をしたいという気持ちは後戻りできないのです。この部分に商機があることを皆さんも感じておられると思います。
予算会議などの言い訳だった、「コロナの影響で今期の売り上げは……」は、誰もが認めざるを得ませんが、もうそれは、口癖だけでなく、思考癖にもなっているのではないでしょうか。誰もが、やや思考停止状態だと思います。一回止まったものを動かすには、エネルギーが必要ですから、この半年間ほどは、意識的にエンジンを吹かせ気味にして、行動することをお勧めします。
例えば衣料品店。この2年半、新しい仕入れ先と付き合っていない店も多いでしょう。人に会う機会や外出が減り売れない上に、コロナ明けに何がはやるか分からなかったのですから、仕入れ先の開拓をしていないのは当然です。それはどの業種にもいえることで、売り上げは激減していなくても、伸び悩んでいます。お客さまを惹(ひ)き付けるには、今まで仕入れていない所から仕入れ、今までやったことのないディスプレーをしてみることです。
昨年暮れ、ある食品スーパーに、ドン・キホーテに山積みにされている商品の中で、自店で扱っていない物を品ぞろえに加えるよう指導したところ、売り上げが伸びています。視点の異なる仕入れをするには、お互いに刺激になる異業種間交流が良いと考えます。
ただそれによりコロナに感染し、広めないように十分注意が必要です。私は、自分自身にルールを設けています。マスクをし、人混みを避け、会うのは3人まで。その際も2mの距離をとる。そしてこのルールを先方にも伝えています。
50%変わるのですから、生まれ変わるようなもの。事業家としてはビッグチャンスと捉えるしかありません。新しいことにチャレンジした会社がこの先の繁盛店となり、守りに入った会社が姿を消すことになるでしょう。
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