高知の本場よさこい祭りをご存じでしょうか。200チーム約1万8000人の踊り子が手に持った鳴子を鳴らし、チームで乱舞する高知最大の祭りです。進化し続ける土佐のカーニバルで、その経済効果は約100億円に成長しました。昨年、一昨年はコロナ禍で中止を余儀なくされましたが、今年8月10~11日、よさこい鳴子踊り特別演舞を開催することがかないました。感染防止にご協力いただいた全ての皆さまに深く感謝しています。
よさこい祭りは戦後不況を吹き飛ばし夏枯れの商店街をにぎわせるため、1954年に高知商工会議所が中心となって発足させました。当時、副会頭であった私の祖父が祭り創設の中心的役割を担い、今は私がよさこい祭振興会の会長を務めています。この祭りに対する深い縁を感じます。
よさこい祭りだけでなく、皆で大皿を囲む皿鉢料理のおきゃく(宴会)や酒文化など、臨場感や人との距離の近さが高知の持ち味です。高知県民は一度酒を酌み交わせばもう家族のようなもの。DXが声高に叫ばれるこの時代に高知の強烈なリアルコンテンツを、どのようにデジタルに乗せて広げていけるか楽しみです。
ビジネスも同様、突き抜けた商材は地域外にも展開できると考えています。私は会頭として、会員企業が自らの得意技に磨きをかけ、デジタルで良きパートナーの協力を得て販路を開拓するための支援にも力を尽くしたいと思っています。
さて、私が社長を務める株式会社西山合名は17年に米・麦・雑穀・肥料などの卸売業である西山合名会社として創業しました。当社は「信用は会社の生命であり、すべての方策、言動は、この信用を守り、さらに倍加するものに限られる」という社是を大切にしてきました。100年以上の歴史の中で時代の要請に応じて組織再編を繰り返しながら事業を拡大し、高知・徳島・愛媛に西山グループを形成しました。グループ内には食料品や農業用資材の卸売業、高機能研磨剤のメーカー、トヨタ系のディーラーなどがあり、全ての社員が「地域に暮らす方々のお役に立てる人」として成長できることを目指して歩み続けております。
私の趣味は仲間との楽器演奏とコーラスです。仲間の楽器の音や美しいハーモニーはいつも新たな発見があります。時々出かけるゴルフ、高知の豊かな自然に囲まれながらのプレーは心身ともに健康にしてくれると感じています。
末尾に、日本商工会議所の創立100周年、心からお祝い申しあげます。
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