ロボットが給仕するカフェが東京・日本橋にある。ここのロボットは人工知能(AI)搭載ではなく、外出困難な人たちが遠隔操作する。ロボットの名は「OriHime」。開発した分身ロボット発明者の吉藤オリィさんは、ロボット開発ではなく孤独の解消を命題に活動を続けている。
不登校の経験から分身ロボットを開発
数日学校を休むと再び登校しにくくなる。そうした気持ちを抱いたことはないだろうか。幼い頃から体が弱く、学校を休みがちだった吉藤オリィさんもまた、その気持ちに押しつぶされた一人だ。学校に居場所を見いだせなくなり、中学校に上がるといじめも受けた。小学5年生から中学2年生まで不登校。無気力と体の痛みによる不眠、気が遠くなるほど天井を眺め続けるという、壮絶な孤独の日々を約3年半過ごした。
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