私が代表取締役を務める相模ガス株式会社は、1959年9月に相模原市内で創業し、65年目となります。私の父が個人事業として創業、65年からは母が会社を承継し、94年に私が代表取締役に就任しました。創業以来、エネルギー供給の専門会社として「地元密着」「顧客第一主義」を掲げ、営業を続けております。
先代社長であった母からは、「Promise」という言葉を常に念頭に置いて生きるよう教わりました。母は2015年に他界しましたが、「常に他人に対して、また自分自身に対しても約束を守ることを第一に考えよ。自身の成長と信頼関係の構築のため誠実に生きることを目指せ」という教えが私の心に深く刻まれており、生きる上での指針としています。
当社業務においても、LPガスの販売を通じてお客さまの安全、安心、快適な生活を約束することがライフライン事業者としての使命であると認識しています。その責務を果たすべく、24時間365日体制の窓口設置、遠隔監視システムの導入など、より良い提案に向けた事業のリノベーションに取り組んでいます。
今後は、環境規制の強化や需要の多様化などの変化に対応するため、多角的な事業展開を進めていく必要性があり、お客さまとの接点を増やし多くの付加価値を提供できるよう、より多彩なサービスの展開を考えています。
昨年11月、相模原商工会議所の会頭に再任され、4期目を迎えました。さまざまな制限を余儀なくされたコロナ禍もようやく「共生」という突破口が見え、ここで新たに中期行動計画を策定したところです。
周知の通り、相模原市はリニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)が設置される都市です。19年11月の着工以来、地下駅の掘削や、橋梁、山岳部トンネル工事などが着実に進み、開業に向けた期待値は進捗(しんちょく)とともに高まっています。
また近年は、相模原の自然資源を感じられる人気レジャーの一つとしてキャンプの人気が高まり、東京2020オリンピックのレガシーとして、当時使用されたコースの一部を走る自転車ロードレースも注目を集めるなど観光振興も進んでいます。
相模原市は戦後、内陸工業都市としてものづくりで繁栄し、近年はロボットビジネスのまちとして発信してまいりました。近い将来リニアの開業によって、また新たな相模原市の魅力創出がお約束できるかと思います。
本年、当所は創立50周年を迎えました。これを機に、こうした市のポテンシャルを全国に発信していきたいと考えています。
最新号を紙面で読める!