建具屋として創業し、二代目で建築業へ事業を拡大した「山翠舎(さんすいしゃ)」。2012年より三代目・代表取締役社長に就任した山上浩明さんは、古民家と古材に付加価値を見いだし、第二創業ともいえる新規事業に挑んでいる。自社の発展だけではなく"全方よし"の精神で、新たな市場創出を目指す。
父親に三度断られても家業入社を熱望
長野県長野市にある三代続く山翠舎は、代替わりするごとに業態が変わる。1930年、初代山上(やまかみ)松治郎さんが建具屋「山上木工所」として創業すると、70年に事業を継いだ息子の建夫さんが建築業へと事業を拡大した。その後、日本全国で施工を手掛けるようになり、孫の代では古民家、古木に付加価値を持たせるアップサイクル(創造的再利用)事業に転換している。
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