松本商店(まつもとしょうてん)(兵庫県西宮市/西宮商工会議所)
今月は、四季折々の花が描かれた和ろうそくをご紹介します。
和ろうそくとは、ハゼの実の油からつくられたろうそくです。松本商店では、九州や四国で採取されたハゼの実から搾られたロウと、和紙にイグサを巻き付けた芯を用い、芯にロウを手作業で塗り重ねる清浄生掛(しょうじょうきが)けという手法で天然素材100%の和ろうそくを生産しています。四代目の松本恭和さんは一時機械化の道を模索しましたが、阪神淡路大震災で工場も試作機も全壊する中、先代が清浄生掛けでろうそくをつくり続ける姿に、手づくりであることの強さと温かみに気付いたと言います。
和ろうそくに花を描いた『絵ろうそく』は、雪の多い地域で花の代わりにお供えする文化があるほか、同社は花がすぐしおれる夏場にも向いているとPRしています。ろうそく業界全体の盛り上がりを願い、思いを込めたろうそくづくりを続けています。
お問い合わせ
松本商店
TEL : 0798-36-6021
HP : https://www.warosoku.com/
※月刊石垣2023年12月号に掲載された記事です。
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